【Vol.3嚥下】嚥下(えんげ)機能の評価について

急いで食べたときに食べ物が気管に入ってむせ込み、涙が出るほどつらかった、という経験は誰にでもあると思います。嚥下(えんげ)障害とは、病気や加齢により食べ物を安全に飲み込む機能が低下し、このむせ込みのつらさと危険が続く状態のことです。ときには、窒息や肺炎の原因となることもあります。

病気からの一日も早い回復や日々の生活の質を高めるためには、安全に、食事を楽しみながら、クチから十分な
栄養をとることが重要です。それらの実現のために、言語聴覚士は嚥下障害の患者さんの評価や訓練を行います。

「安全に食べる」ということに関しても、近年、言語聴覚士の役割の重要性が、ますますクローズアップされています。
 

嚥下(えんげ)機能の評価

「あれっ、聴診器をあてる場所をまちがっているのでは?」と思うかもしれませんね。
これは言語聴覚士が聴診器を用いて、患者さんが食べ物を飲み込む際のゴックンの音、そしてその前後の空気の流れ(いわゆる呼吸音)をチェックしている様子を示しています。
聴診器を頚部(けいぶ)にあてて音を聴くことで、さまざまなことがわかります。

言語聴覚士は、視覚、聴覚、触覚をフル活用して、「食べる」機能をチェックします。
 

 
手や足などの体内の骨の異常は、外部から見ることはできません。骨折の疑いの際は、レントゲン(エックス線)撮影の静止画で体内の骨の様子を確認します。食べ物がクチから胃へ運ばれる様子も、外部からは見えません。そのため、嚥下機能の評価ではエックス線を用いた「嚥下造影検査」を行います。

クチから入った食べ物が、食道へ運ばれていく一連の流れを透視動画で記録し、嚥下機能の異常の有無などをチェックします。
 
 

リハビリエッセー リハビリテーションってどういうこと?-第3回 言語聴覚士-