作業療法学専攻の3年生が、「生活環境整備論」の授業の一環として、日常生活の動作を助ける「自助具」の作製に取り組みました。今回は、学生たちが製作した代表的な自助具「ソックスエイド」と「ループ付きタオル」をご紹介します。
📌 生活環境整備論とは? この授業では、年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人がWell-Beingに過ごすため、作業療法士に必要な福祉用具の活用と住宅改修、生活行為向上マネジメントを活用した基本的な考え方からその実際までを学修します。
🧦 自助具紹介①:ソックスエイド(靴下履き補助具)
「ソックスエイド」は、股関節や膝が曲がりにくい、あるいは腰をかがめるのが難しい方でも、座ったまま自分で靴下を履けるように支援する道具です。
- 対象となる方:
- 股関節や膝の疾患(変形性関節症、リウマチなど)の方
- 人工股関節置換術など、術後で動作が制限されている方
- 腰痛が強い方
- 妊娠中でお腹が大きくなってきた方


🛁 自助具紹介②:ループ付きタオル(片手洗い・背中洗い補助具)
「ループ付きタオル」は、一般的なフェイスタオルやボディタオルに工夫を加え、片手でも体を洗いやすくしたり、手の届きにくい背中を洗いやすくしたりする道具です。
- 対象となる方:
- 脳梗塞の後遺症などで片麻痺がある方
- 握力が低下している方
- 肩や肘の運動に制限がある方

🎓 演習を終えて:学生の学び
3年生は、臨床実習で実際の対象者様と関わっていきます。その中で、対象者の方に適した自助具を考え、実際に製作することもあります。

今回の演習で培った「できない理由を分析し、環境や道具で解決する視点」は、作業療法士としての大きな力となるはずです。学生たちの柔軟な発想と工夫が、未来の「できた!」を支えていきます。